冬到来
今年もついに冬本番がやってきます。
「明日(2022年12月1日)から急に気温が下がる」と心配している方も多いと思います。
今回は、ドローンを使ってる方・これから使いたい方向けに、冬の天気とドローンの関係性について簡単にご説明します。
冬の天気の特徴
冬の天気を表す言葉として、西高東低の気圧配置のことを「冬型の気圧配置」と呼びます。
この状態の天気では一般に、日本海側では雪、太平洋側ではからっとした晴天をもたらします。
ここから少しマニアックな話ですが、ドローンパイロットならこれくらい押さえておきたい内容です。
本日(2022年11月30日)の地上天気図を見てみます。
大陸上に高気圧&太平洋上に低気圧が位置する典型的な西高東低です。
さらに、等圧線がかなり狭い間隔で縞模様になっていることがおわかりでしょうか?
この縞模様の間隔が狭いとき、「強い冬型の気圧配置」と呼ばれ強い北西風が吹きます。
(下の天気図くらいなら「普通くらいの冬型気圧配置」の印象です)
下図は、同日午前11時の衛星可視画像です。
日本海の雲にご注目ください。風の方向に沿って雲が流れていることがわかります。
実はこの雲筋が長く明瞭であるときほど、強い西高東低であり降雪(日本海側)と風が強くなります。
ちなみに高気圧、低気圧は西から東に動いているので、冬型の気圧配置はずっとは続きません。
周期的に「西高東低⇔西低東高(こんな言葉はないとおもいますが)」を繰り返します。
気象予報士でなくても、だいたいの天気傾向は結構簡単に予想できます。
冬にドローンを飛行させるときの注意事項
1.強風にがぶられる
航空機や船舶が強風(波)に飲まれることを業界用語で「がぶられる」といいます。
使用するドローンの耐風性能、飛行高度、山やビルによる乱気流をよく考えて飛行しましょう。
2.いつのまにか日没時間を超えてしまう(航空法違反)
飛行地域の日没時間を必ず把握してください。
日没時間は、辺りが真っ暗になる時間ではありません。まだ辺りは薄暗い時間です。
3.プロペラ着氷
ある条件下ではプロペラに空気中の水分が付着・凍結し、十分な揚力を得られなくなります。
「雲・霧等の可視水分近く(湿度100%近く)」かつ「0~-10℃」での飛行は要注意です。
4.ドローン及びバッテリーの使用温度外での飛行
あまりに寒い環境ではバッテリー出力が満足に得られず墜落する可能性があります。
対策として、特にバッテリーは事前に温めておくこと、離陸後も少し暖機運転をしてあげることをおすすめします。
また、上空100mの気温は地上温度より0.6℃低くなることも考慮が必要です。
冬の天候を克服しよう
天候判断含め、ドローンの事故の責任は操縦士にあります。
「知らなかった。」「予想できなかった。」「仕事依頼・上司の命で仕方なく飛ばした。」
そんなことは一切関係ありません。
しっかり準備して安全飛行で楽しくドローンを使いましょう。
おまけ
太平洋側では空気が澄んで視程が非常に良くます。絶好の空撮シーズンです!
関東~中京圏でにお住まいなら富士山が見えるかも…